Workshop C


学校で働く人のためのワークショップ―多様な学生たちと接する中での「困りごと」を共有し、解決策を考えよう―

Date/Time: 8月7日 (水) Wed, Aug 7 (09:00-12:00)
実施方法 Method of Presentation: 対面 / Face to face
Language: 日本語 Japanese
Pre-assignment: 本ワークショップは当日呼んでほしい名前をネームプレートに書いていただきますので、事前に考えてきてください。また、ご自身の生活を振り返っていただき、みなさんに共有いただけるような「戸惑い」「葛藤」「困りごと」の経験がないか考えてみてください。(思い浮かばなくても参加可能です)
備考/Remarks: なし / None


Abstract 概要

ダイバーシティ&インクルージョンの時代には、年齢、性別、国籍、特性、宗教などに捉われない多様な人たちがお互いに認め合い、自らの能力を最大に発揮できることが求められます。しかし、現実的には、社会のさまざまな場面において、多様的なバックグラウンドを持つ人たちと周囲の人たちの間で「戸惑い」や「葛藤」、「摩擦」が生じているという現状があると考えられます。多様な人たちの中には「社会的マイノリティ性を持つ人たちも含まれます。
私たちは社会的マイノリティを関心分野の1つとし、コーダ、外国にルーツがある人、外国にルーツがある子どもの保護者、やさしい言語景観等に関する研究を進めてきました。また、同時に日本語教育を軸とした言語教育者でもあり、社会的マイノリティ性を持つ学習者が日々の生活の中で感じる困りごとに着目すると同時に、彼等を取り巻く人々(教員、職員など)の困りごとの事例にも関心を払ってきました。
例えば「母子家庭で育った学生がいるクラスで『家族』のトピックを扱わなければならない」、「Xジェンダーだと分かっている学生に渡す書類には『男・女』の選択肢しかない」などという場面でどうしたらいいか分からなかったり、戸惑ったりした経験はありませんか?本ワークショップは、学校現場で働く教職員のみならず、多様な背景を持つ人たちと日々接する機会がある方、多文化共生に興味を持っている方を対象としています。参加者が授業や業務、日々の活動を通じ、社会的マイノリティ性を持つ人々に対峙した際に感じた「戸惑い」、「葛藤」、「困りごと」を共有し合い、意見交換を通じて、それらへの対応方法について考えます。第一部では、発表者がファシリテーターとして、社会的マイノリティ性を持つ人々が学校を含めた生活の中で感じる「困難さ」について事例を紹介します。第二部では、参加者が日々の業務や活動を通じて、感じている「戸惑い」や「葛藤」、「困りごと」等の経験を出し合い、共有します。経験の共有は、1つ3-4名のグループを作り、個々の経験を付箋に書き出し、話し合います。その後、他グループのメンバーと交流し、各グループで共有した経験について意見交換を行います。次に、他グループメンバーとの意見交換を通じて得た意見を参考に、自分たちのグループで共有した「戸惑い」、「葛藤」、「困りごと」の「対処法」を考えていきます。最後に、グループディスカッションの内容を全体共有し、それぞれのグループの考察結果に関する質疑を通して理解を深めます。



Speakers 発表者:

高智子 Tomoko KOH
国際交流基金関西国際センター 日本語教育専門員
Language Education Specialist, The Japan Foundation Japanese-Language Institute,Kansai
中井 好男 Yoshio NAKAI
大阪大学人間科学研究科 准教授
Associate Professor, Graduate School of Human Sciences, Osaka University
荻田 朋子 Tomoko OGITA
関西学院大学国際学部 常勤講師
Lecturer, School of International studies, Kwansei Gakuin University
津坂 朋宏 Tomohiro TSUSAKA
東京福祉大学留学生別科 専任講師
Lecturer, Tokyo University of Social Welfare