Session 3


国際教育による学生のアウトカムとは? -なにをどのように測るのかー

Date/Time: 8月7日 (水) Wed, Aug 7 (09:00-10:20)
実施方法 Method of Presentation: 対面 / Face to face
Language: 日本語 Japanese
Pre-assignment: なし / None
備考/Remarks: 簡単な自由記述アンケートを行います。その結果のテキストマイニングもセッションでフィードバックに使わせて貰う予定です。


Abstract 概要

 「グローバル人材育成推進事業」、「スーパーグローバル大学創成支援事業SGU」、毎年の「大学の世界展開力強化事業」から、今年度の「ソーシャルインパクト創出支援事業」、またそのバックボーンとなっているJ-MIRAIまで、教育プログラムの実施回数/派遣・受入数(=アウトプット)がこれら事業の主たる評価基準となっています。
 これらの事業を申請、計画し、また実際に実施する過程で、彼ら/彼女ら個々人と実際に接してきた「現場」の教職員は、「経験から実感」として、事業による教育機会提供が、学生に大きな影響を与えてきたことを実感しています。他方、参加者の変化/学びの「現場」に接していない、文科省、大学執行部、JASSO(短期プログラム奨学金がなくなって困っておられませんか?)に、どのようにこれらの変化を説明/証明すれば良いのでしょうか。
 一方で「現場」の教職員は、教育プログラムの学習成果とは何であったのを明確に説明できてこなかったのではないでしょうか。異文化に関する知識の取得?また、変化したのは、いわゆる「Global/Intercultural Competency」だけだったでしょうか。参加した学生全員が望ましい方向に変化したでしょうか(夏目漱石の例は?)。
 このセッションでは、学習成果の可視化という視点から、プログラム終了後の満足度調査の次のステージとして、プログラム前後の調査・測定と比較を通じた、より信頼性を伴った調査手法の採用、調査結果を利用して学習者にフィードバックを行う教育的介入の可能性について紹介します。
1. 上記のようなアウトカムに基づくアプローチを採用する際に考慮すべき事項
 ・客観的尺度導入の可能性
 ・調査・測定対象(eg. Global/Intercultural Competency)の定義とは
 ・時間的/財政的/リソースによる制約にどのように対処するのか
 ・調査・測定結果をどのように活用(教育・報告・FDなど)できるか
 ・継続的な実施の重要性
2. アウトカム測定に関する概念整理/利用可能なツールの特徴紹介
 ・直接評価/間接評価
 ・アンケート/満足度調査
 ・ルーブリック
 ・JAOS、PROG、SRSA、GPS-Academic、BEVIなど



Speakers 発表者:

西谷 元 Hajime NISHITANI
創価大学学士課程教育機構 客員教授 | 広島大学 名誉教授
Visiting Professor, Soka University | Emeritus Professor, Hiroshima University