酒蔵ツーリズムが繋ぐ、産官学連携による交換留学生キャリア支援の試み
Date/Time: 8月8日 (木) Thu, Aug 8 (10:40-12:00)実施方法 Method of Presentation: 対面 / Face to face
Language: 日本語 Japanese
Pre-assignment: 映像資料等を事前にオンライン視聴
備考/Remarks: なし / None
Abstract 概要
来日する交換留学生の多くは1〜2学期の滞在が一般的であり、受け入れ先が通常日本語能力を必要とするため、インターンシップなどで日本の企業文化を理解する機会が制限されている。交換留学生に向けた企業文化理解プログラムを開発することは、大学の国際教育交流の付加価値を高めるだけでなく、彼らをキャリア支援対象者として含めることで多様性、平等性、包括性の推進に向けた取組にもなる。
この取組の具体策として一橋大学では東京国税局/JETRO および千葉県内の酒蔵会社と協力して、酒蔵ツーリズムを題材に合計4日間の企業訪問およびビジネス提案プログラムを開講した。酒蔵ツーリズムとは、酒蔵等を巡り、お酒が育まれた土地を散策し、地域の方々と触れ合うことでその地方ならではの文化や伝統を知る体験型の観光スタイルを指す。伝統的酒造りは2023年時点でユネスコの無形文化遺産登録に申請中であり、今後外国人留学生の酒蔵ツーリズムへの関心が全国的に高まることが予想される。これを利用して、日本の酒蔵が直面する数々の機会と課題を学生が学び、企業経営者や社員との意見交換を通じて酒蔵ツーリズムへの糸口を見出し、海外に向けて自らの学びを発信するプロジェクト学習を行った。
本セッションでは、この産官学連携プロジェクト開発の経緯や、参加学生に対する学習効果について紹介する。そのうえで、同様のプログラムを各地で展開する際、立場の異なる産官学関係者がそれぞれ享受したいメリットを明確化し、ビジョン(実施目的)をすり合わせることの大切さについて、パイロットプログラムの実施体験を踏まえて考察する。
Speakers 発表者:
阿部 仁 Jin ABE一橋大学 国際教育交流センター長 准教授
Director and Associate Professor, Center for Global Education & Exchange, Hitotsubashi University
田口 義和 Yoshikazu TAGUCHI
国税庁 東京国税局 酒類業調整官
Alcoholic Beverage Industry Regulatory Officer, Tokyo Regional Taxation Bureau, National Tax Agency