Session 2


大学は留学をめぐる格差にどう向き合うかー国際教育交流担当者の役割を考える How universities combat the disparity in study abroad-Rethinking International Educators’ role

Date/Time: 7月20日 (木) Thu, Jul 20(09:00-10:20)
実施方法 Method of Presentation: 対面 / Face to face
Language: 日本語 Japanese
Pre-assignment:


Abstract 概要

2000年代後半の日本人留学者数の減少を契機として、日本社会では「グローバル人材」の育成が目指されるようになりました。これに伴い、各大学では数値目標の設定や留学プログラムの開発など、留学促進を目指した様々な取り組みが実施されていることかと思います。こうしたなかで、意欲さえあれば「誰でも留学できるようになった」という「留学の大衆化」はますます自明視されるようになっているのではないでしょうか。

一方で、2021年に「親ガチャ」が流行語となったように、現代の日本社会において「格差」は重要な課題となっています。実際に、海外の研究に目を向けると、日本を除くほぼすべての国や地域で、留学意欲・経験と家庭環境が密接に関連していることが明らかにされてきました。

本セッションは、私がこれまで取り組んできた研究から、日本人の留学をめぐる格差の実態やそのメカニズムをご紹介したうえで、大学としての対応や国際教育交流担当者に求められる役割について、参加者のみなさまと一緒に考えたいと思います。そして、改めて、学生を留学に送り出すことの意義を見つめなおしていきたいと思います。



Speakers 発表者:

太田 知彩 Kazusa OTA
立教大学 大学教育開発・支援センター 助教
Assistant Professor, Center for Development and Support of Higher Education, RIKKYO University